パースの勉強をしていると消失点というものが出てくる。1点消失と言ったり、2点消失といったりして、空間を描く際には必須の技術でもある。
いつからか、僕は大勢の人に囲まれていると自分が点になっていくような感覚に陥る。自分のなにもかもが凝縮して点のようになっていくのだ。それは別の次元にとらわれたのではないかとも思う感覚で、現実にいながら僕は点となって空間の仔細に入り込んでしまうのだ。
この映画の中で、主人公がブラックホールにとらわれ特異点へ圧縮されていくシーンがあるが、こんな感じに似ている。
現実空間に存在する僕は影のようなもので、パースでいうところの消失点にいるのか。